縦線の大部分が無害なエイジングサインであるとはいえ、例外的に即座の医療機関受診を要するケースが存在します。もっとも警戒すべきは、爪に黒や濃い茶色の縦線が現れた場合です。
爪の根元にあるメラノサイト(色素細胞)の活性化による良性の色素沈着(爪甲色素線条)であることが多いものの、皮膚がんの一種である悪性黒色腫(爪部メラノーマ)の初期症状と酷似しています。以下の危険サインに該当する場合は、自己判断を避けて皮膚科専門医によるダーモスコピー検査を受ける必要があります。
【要注意な黒い線のチェックリスト】
・縦線の幅が6ミリ以上と太い、または徐々に広がっている
・線の色が均一ではなく、濃淡のムラやにじみがある
・爪だけでなく、根本の皮膚(後爪郭)にまで黒いシミが広がっている(ハッチンソン徴候)
・短期間で色が急激に濃くなった、あるいは爪自体が割れて変形している
また、爪全体が波打つように深く凸凹している場合は、乾癬(かんせん)や扁平苔癬(へんぺいたいせん)といった慢性的な皮膚疾患が爪母に炎症を起こしている可能性も視野に入ります。