では、着陸後に耳が詰まって治らないとき、自宅で安全に行える飛行機後の耳詰まり解消法および航空性中耳炎の治し方とはどのようなものでしょうか。鼓膜に負担をかけず、自然な耳管開放を促すアプローチを順序立てて実践することが重要です。
ステップ1:嚥下(えんげ)運動とあくびの誘導
最も安全な方法は、耳管を開閉する口蓋帆張筋(こうがいはんちょうきん)を自然に動かすことです。水を一口ずつゆっくり飲み込む、ガムを強く噛む、あるいは大きくあくびをして顎を前後に動かします。喉の奥に意識を集中させ、唾液を飲み込む瞬間に耳の奥で微小なクリック音が鳴るかを確認してください。
ステップ2:蒸しタオルによる側頭部・耳周囲の加温
水で濡らして絞ったタオルを電子レンジで30〜40秒温め、不快感のある耳の周囲から首筋にかけて当てます。温熱効果によって耳管周囲の血流が改善し、粘膜の鬱血(むくみ)が緩和されることで、閉じ込められていた耳管が開きやすくなります。
ステップ3:バルサルバ法の正しいやり方(最終手段)
自力での圧調整を試みる場合は、決して力任せに行ってはいけません。バルサルバ法の正しいやり方は以下の通りです。
1. 鼻を指でしっかりとつまみ、外に空気が漏れないように密閉する。
2. 口を完全に閉じ、肺の空気を「鼻の奥に向かって優しくため息をつく程度の強さ」で送り込む。
3. 吹き込む時間はわずか1〜2秒。頬を膨らませず、胸とお腹の力だけでわずかに圧を加える。
4. 「ポン」と音が鳴るか、少しでも違和感が生じたら即座に中止し、唾液を飲み込む。
※風邪をひいて青洟(あおばな)が出ているときは、細菌を中耳に押し込むためバルサルバ法を行ってはなりません。