一口かめば、香ばしいバターとパンの風味が口いっぱいに広がる。明治コパンは、焼き立てのパンをそのまま小さくリッチに仕上げたような唯一無二の立ち位置で爆発的なヒットを記録した。だが、ある時期を境に店舗の棚から急速にその姿を消していく。
製造元の株式会社明治が生産を終了した背景には、複数の要因が絡み合っている。食品産業全体に押し寄せた原材料コストの高騰、そして目まぐるしくトレンドが入れ替わる製菓業界における激しい市場競争だ。企業としての生産ライン最適化やブランド戦略の再編が進むなかで、惜しまれつつも静かに終売を迎えることとなった。