シリーズが21世紀に完全復活を遂げた最大の立役者は、名優アンディ・サーキスに他ならない。彼が演じたシーザーの瞳には、言葉を話せぬ動物としての葛藤から、指導者としての苦悩、そして老境の哀愁までが完璧に宿っていた。アカデミー賞の俳優部門にデジタルキャラクターがノミネートされるべきだという論争を巻き起こしたほど、その演技力は映画史を塗り替えた。
そして物語のバトンを受け継いだのが、俊英ウェス・ボール監督だ。『メイズ・ランナー』シリーズで培ったスピーディーな演出力を活かし、『猿の惑星/キングダム』ではシーザー亡き後の広大な自然と荒廃した人工建造物が共存する世界を圧倒的なリアリティで構築した。
ウォルト・ディズニー・スタジオ傘下となった20世紀スタジオが放つ新たなビジョンは、旧来のファンを納得させつつ、まったく新しい世代を劇場へ引き込むダイナミズムを宿している。