日本がまだ高度経済成長の熱気に包まれていた1967年、沖縄はまだアメリカの統治下に置かれていた。そんな時代に創業者が描いたのは、車に乗ったまま気軽に本格的な西洋料理を楽しめる、本場アメリカのドライブインレストランだった。当時の沖縄においては、巨大なステーキや本格的なサンドイッチ、そして手軽なテイクアウトサービス自体が先進的であり、地元の人々にとっては憧れの外国文化そのものだったのだ。
店内を一歩跨げば、米軍基地の街として発展してきた当時の空気がそのまま真空パックされていることに気づく。木目の温もりが残る重厚なテーブル、ヴィンテージのジュークボックス、そしてアメリカンヴィンテージな装飾品。これらは流行を追って作られた偽物のレトロではない。幾多の台風を乗り越え、沖縄の近代史とともに歩んできた本物の歴史が醸し出す重みが、空間全体に満ち満ちている。