池袋という街は、常に映像クリエイターの欲望を刺激し続けてきた。かつて一世を風靡した『池袋ウエストゲートパーク』が提示したストリートの疾走感とユースカルチャーの熱狂は、今なお語り継がれる金字塔だ。だが、あれから四半世紀が経過した現在、街の相貌は一変している。
近年、マイケル・マンらが手がけた『TOKYO VICE』が世界に知らしめたのは、東京という巨大メガロポリスの暗部に根を張るヤクザ社会と警察の熾烈なリアリズムだった。本作は、その2つの系譜を単に踏襲するのではない。混沌とした池袋のストリートカルチャーと、冷徹な国際水準のクライムサスペンスを正面から衝突させる試みなのだ。