監督や映画カメラマンたちが口を揃えて称賛するのが、有村架純の持つ独特の「間(ま)」の感覚だ。キスに至るまでの数秒間、空気中の緊張感が徐々に高まり、限界に達した瞬間に感情が破裂する。そのタイミングのコントロールが抜群に巧みだという。
「彼女は相手の演技を誰よりも深く呼吸で受け止める」とある演出家は明かす。あらかじめ作られた芝居をなぞるのではなく、現場で生まれる生の感情を素直に反射させる。だからこそ、カメラが捉える一瞬には作為的なものが一切感じられない。偶然の産物であるかのような奇跡的な美しさが、フィルムに焼き付けられるのだ。