警察署の奥深くに配置されている大阪府警留置施設は、都道府県警察が管理する代替収容施設です。刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(刑事収容施設法)に基づき、被疑者の逃亡および証拠隠滅を防ぐ目的で厳格に運用されています。
内部での一日を規定する留置所生活スケジュールは、分刻みで統制されています。朝は6時30分から7時頃に「振鈴(しんれい)」と呼ばれる起床合図が鳴り響き、布団を規律通りに畳む「畳具整理」と点呼が行われます。その後、洗面、朝食を済ませると、日中は取調べへの呼び出しを待つ待機の時間となります。運動時間は1日1回30分程度、屋外運動場(ビル屋上の鉄格子で囲まれた空間)で外気の空気を吸うことが許されます。入浴は夏季で週3回、冬季は週2回程度、1回につき15分前後の早風呂が基本です。夜は21時に消灯となり、就寝中も保安上の理由から室内灯は完全には消されず、薄明るい常夜灯のもとで監視カメラと看守の巡回に晒され続けます。
気になる大阪の留置所食事(官本と呼ばれる官給食)は、大阪府警察留置管理課が契約する民間の給食・仕出し業者から毎日配送される弁当形式が一般的です。熱量は成人男性の基礎代謝を考慮した基準(1日あたり約2,000〜2,200kcal)に設定されているものの、揚げ物や煮物が中心で、届いた時点ですでに冷め切っていることが少なくありません。
拘禁体験を記録した複数の手記や法廷証言によれば、「冷え切った固い米飯と特有の脂っこいおかずに最初は喉を通らなかったが、数日たつと空腹に耐えかねて完食するようになった」「唯一の救いは自費で購入できる『自弁(じべん)』のパンやジュースだった」という生々しい告白が散見されます。留置施設内では、一定の所持金があれば菓子パンやお茶などの自弁購入が認められており、これが単調で過酷な拘禁環境における数少ない心理的慰めとなっています。