蝦夷は現在のどこ?東北から北海道までの歴史とアイヌの真相

蝦夷は現在のどこ?東北から北海道までの歴史とアイヌの真相

蝦夷は現在のどこ?東北から北海道までの歴史とアイヌの真相についての真相を徹底解説します。

「蝦夷」が現在のどの場所を指すのかを理解する最大の鍵は、「古代(えみし)」と「中世・近世以降(えぞ)」で地理的範囲が北へスライドしているという事実を押さえることです。

古代において、近畿地方に拠点を置いた大和朝廷の支配権が及ぶ北限は、現在の関東地方北部から南東北周辺でした。『日本書紀』などの古代史料において、朝廷の統治下に入っていなかった東方・北方の地域や人々は総称して「蝦夷(えみし)」と呼ばれました。具体的には、福島県の一部、宮城県、山形県、岩手県、秋田県、青森県の広大な東北エリアが当時の「蝦夷」の領域でした。

その後、平安時代にかけて大和朝廷による城柵(じょうさく)の設置と軍事侵攻が進むにつれて、朝廷の支配領域は北上します。平安時代後期に奥州藤原氏が平泉を中心とした高度な仏教文化圏を築き、鎌倉幕府が奥州合戦で東北全域を実質的な支配下に組み込むと、本州の東北地方は「日本国(和人の領域)」として完全に定着しました。

これにより、11世紀から12世紀頃を境に「蝦夷」の読み方は「えみし」から「えぞ」へと変化し、その対象地域も津軽海峡を越えた「北海道(当時は蝦夷ヶ島などと呼ばれた地域)」や千島列島、樺太を指す「蝦夷地」へと移行していったのです。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。