外形寸法はどちらも直径12cm・厚さ1.2mmのプラスチック円盤であり、遠目には同一に見えます。しかし、内部に記録されているデジタル情報の密度と器の大きさには、世代を超えた圧倒的な開きが存在します。大手電機メーカー各社の公式仕様書が示す基礎データから、その実力差を検証します。
まず押さえるべきは、ブルーレイとDVDの容量比較です。標準的な片面1層ディスクにおいて、DVDの記録容量が4.7GBであるのに対し、ブルーレイは25GBと実に5.3倍以上のデータを記録できます。2層式になるとDVDは8.5GB、ブルーレイは50GBに達し、さらに多層化技術を用いた「BDXL」規格では100GB〜128GBもの大容量を実現しています。
この容量差がダイレクトに直結するのが、ブルーレイとDVDの画質の違いです。映像のきめ細やかさを決める画素数は以下のとおり歴然としています。
- DVD(標準画質・SD):解像度720×480ピクセル(約35万画素)
- ブルーレイ(高精細・フルHD):解像度1920×1080ピクセル(約207万画素)
ブルーレイの画素数はDVDの約6倍に達します。DVDでは輪郭がぼやけたり、グラデーション部分にノイズ(ブロックノイズやモスキートノイズ)が発生しやすい映像であっても、ブルーレイなら出演者の髪の毛1本、衣装の細やかな刺繍、客席のペンライトの輝きまで克明に描き出すことが可能です。
見落とされがちなのがブルーレイとDVDの音質差です。DVDの音声フォーマットはドルビーデジタル(AC-3)やリニアPCM(2ch)が主流で、多くは不可逆圧縮されたビットレート448kbps前後のデータにとどまります。一方のブルーレイは、「Dolby TrueHD」や「DTS-HD Master Audio」といったロスレス(可逆圧縮)音声、あるいはマルチチャンネルのリニアPCM(非圧縮)に対応しています。スタジオのマスター音源と完全に同等のダイナミックレンジと繊細な空間表現を家庭のシアタールームで体感できる点は、音響ファンにとって最大のメリットです。