歯磨きで消えぬ息の異臭!胃からくる口臭の治し方と逆流性食道炎の真相

歯磨きで消えぬ息の異臭!胃からくる口臭の治し方と逆流性食道炎の真相

歯磨きで消えぬ息の異臭!胃からくる口臭の治し方と逆流性食道炎の真相の見逃せないポイントをわかりやすく整理しました。

一般的に、口臭の約8割から9割は歯周病や舌苔(ぜったい)、磨き残しといった口腔内のトラブルに起因します。しかし、歯科医院で「虫歯も歯周病もない」と診断されたにもかかわらず、会話の相手が思わず顔を背けるような強い異臭に悩まされるケースが後を絶ちません。その正体こそが、胃をはじめとする消化器官の機能低下です。

解剖学的に見ると、胃と食道の間には「下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)」という強力な筋肉の弁が存在し、通常時は強酸性の胃液や消化途中の臭気が逆流しないよう固く閉ざされています。それにもかかわらず、なぜ胃の臭いが口から漏れ出てしまうのでしょうか。そこには大きく分けて2つの身体メカニズムが存在します。

第1のルートは、噴門部の緩みによるダイレクトな臭気の逆流です。加齢や過食、肥満、前かがみの姿勢などによって下部食道括約筋が弛緩すると、胃酸や消化中の食物から発生したガスが食道を駆け上がり、ゲップとともに口外へ噴出します。これは逆流性食道炎の典型的な症状です。

そして見落とされがちな第2のルートが、「腸肝循環と肺呼吸を介した全身性口臭」です。胃炎や消化不良によって未消化のタンパク質が腸内で異常発酵を起こすと、硫化水素やメチルメルカプタンといった有毒ガスが発生します。これらの揮発性硫黄化合物は腸管の粘膜から毛細血管へと吸収され、血流に乗って全身を巡り、最終的に肺の肺胞からガス交換によって呼気へと排出されます。いくら口の中をブラッシングしようと、呼気そのものに臭気成分が混入しているため、息を吐き出すたびに異臭が漂ってしまうのです。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。