診断が確定した場合、標準治療として真っ先に行われるのが副腎皮質ステロイド(プレドニゾロンなど)による薬物療法です。ステロイドによって暴走している免疫反応を強力に抑え込み、肝臓の炎症を鎮静化させます。
自己免疫性肝炎における医療的な目標は「完治(完全な病気の消失)」ではなく、炎症が収まって肝機能が正常範囲で安定する「寛解(かんかい)」状態の維持です。多くの場合、治療開始から数週間で劇的に数値が改善しますが、そこで自己判断により服薬を中断・減量すると、高確率で再燃(ぶり返し)を引き起こします。
一方で、長期的なステロイド治療には特有の副作用が伴います。
闘病記や闘病ブログ等でも、ムーンフェイスによる容姿の変化や体重増加に対する精神的な苦悩が赤裸々に語られています。現在は、ステロイドの減量に伴い免疫抑制剤(アザチオプリンなど)を併用する治療選択肢も定着しており、副作用を最小限に抑えつつ寛解をコントロールする治療計画が確立されています。
気になる余命や長期的な生存率についても、早期に発見して適切な薬物コントロールを継続できれば、健常者とほぼ同等の生命予後が期待できることが臨床データで実証されています。