二人の関係を語る上で欠かせないのが、2015年8月に列島を揺るがした電撃的な「交際0日婚」のドラマです。世間では「奇跡のスピード婚」と評されましたが、その裏には足掛け6年にも及ぶ山本さんの粘り強いアプローチと、深い人間観察がありました。
二人の最初の接点は、2009年のドラマ『アタシんちの男子』での初共演でした。当時から山本さんは好意を抱き連絡先を尋ねたものの、教えられたのは事務所の代表電話番号だったという有名な逸話があります。翌2010年のスペシャルドラマ『わが家の歴史』で夫婦役を演じた際も、仕事仲間としての一線を越えることはありませんでした。
風向きが大きく変わったのは、2015年5月の舞台『嵐が丘』での共演です。恋人役として濃密な稽古を重ねる中、山本さんは堀北さんの体調や精神面を気遣う内容の手紙を約40通送り続けました。返信が来ない日も多い中、愚直に敬意と想いを伝え続けたことが、慎重派で警戒心の強かった堀北さんの頑なな心を徐々に解きほぐしていったと当時の共演者も振り返っています。
千秋楽を終えた後、山本さんは「京都に向かう」という堀北さんのスケジュールを耳にし、勘を頼りに乗り込んだ新幹線で奇跡的に彼女と同じ車両に乗り合わせます。「交際ではなく、結婚しましょう」という指輪を携えた魂のプロポーズ。一見すると突飛なギャンブルのようですが、何年も彼女を見守り、誠実さを証明し続けた上での覚悟の一撃でした。堀北さんもその覚悟を受け止め、婚姻届の提出へと直行したのです。