『北の国から』の最終作『2002遺言』において、五郎は純と螢に対して次のような言葉を遺します。「金なんか望むな。暮らしに必要なものは自然から貰え。そして誇り高く生きろ」。
家族社会学の観点から見ると、本作は親が子どもを「正しく立派な大人」に育てる物語ではありません。むしろ、親自身の不完全さや愚かさを子どもが目撃し、子ども自身の過ちを親が無条件に受け止めることを通じて、相互の「心理的自立(バウンダリーの確立)」を達成していく過程を描いています。
【判断基準】『北の国から』の鑑賞をおすすめできる人・慎重になるべき人
- 心からおすすめできる人:
- 人間の弱さや過ちをリアルに描いた重厚なヒューマンドラマを味わいたい人
- 親子の葛藤や世代交代の痛みに共感し、人生の教訓を得たい人
- 自然の厳しさと人間の生業が織りなす圧倒的な映像美・昭和〜平成の空気を追体験したい人
- 鑑賞にあたり慎重になるべき人:
- テンポの速い展開や、勧善懲悪・スカッとする結末のみを求める人
- 登場人物の生々しい不倫や失敗描写に強いストレスを感じてしまう人