一方で、パブのチェーン化や画一化に対する皮肉と愛を痛烈に描いたのが、エドガー・ライト監督の映画『ワールド・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』である。一晩で12軒のパブを巡るハシゴ酒の旅を描いたこの傑作は、どこへ行っても同じ内装、同じメニューを提供する「システム化されたパブ」への狂おしいほどの抵抗を描いていた。
スクリーン越しに突きつけられた「個性と効率化の衝突」は、まさに現代の店舗経営者たちが日々直面している葛藤そのものだ。独自のアイデンティティを保ちながら生き残るのか、それともシステムに身を委ねるのか。この映画が提示した問い掛けは、今なお色褪せることがない。