オープニングを担当したのは、沖縄出身の3人組ガールズロックバンドステレオポニー。前作のオープニングを担当したabingdon boys schoolのヘヴィなロックサウンドからバトンを受け継ぐ形となった彼女たちは、当時10代ならではの剥き出しの焦燥感と繊細な叙情性を兼ね備えていました。
公式発表資料や当時の音楽専門誌のインタビュー記録によると、バンドメンバーは単なるイメージソングとしてではなく、制作サイドから提供された第2期のプロットや台本を深く読み込んだ上で作詞・作曲に着手しました。タイトルの「ツキアカリのミチシルベ」という言葉には、偽りの星空の下で自らの存在理由を見失いそうになりながらも、微かな希望を頼りに過酷な荒野を歩き続ける主人公たちの生き様が鮮烈に刻み込まれています。
とりわけ注目すべきは、歌詞のなかに散りばめられた蘇芳・パヴリチェンコの内面世界です。蘇芳はある悲劇を機に契約者としての能力(胸元から巨大な対戦車ライフル・PTRD-1941を取り出し狙撃する能力)を発現させます。通常、契約者になると感情が希薄化し、冷徹な合理性だけで行動するようになりますが、蘇芳は契約者でありながら「怒り」「悲しみ」「他者への共感」といった人間の心を保ち続けます。
「答えのない毎日に 彷徨い続けてる」「信じることさえ 怖くなっていた」という一節は、突如として日常を奪われ、父親や双子の弟・紫苑をめぐる策謀に翻弄される蘇芳の孤独そのものです。そしてサビで歌い上げられる「ツキアカリが僕らを導いてくれるから」という祈りにも似た誓いは、酒浸りで無精髭を蓄え、かつての精悍さを失いながらも蘇芳の師として立ちふさがる黒(ヘイ)との奇妙な疑似父娘的連帯感と見事に共鳴しています。