そもそも「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」が紅白で何を引き起こしたのか。正確に振り返っておきたい。同曲はDJ OZMAの1枚目のシングルとして2006年にリリースされ、ノリの良いユーロビート調のメロディと、キャッチーな「アゲ♂アゲ♂」のフレーズで若者を中心に大ヒット。同年末の第57回NHK紅白歌合戦への初出場が決まった。
問題は本番で起きた。報道各社・関係者の証言によると、DJ OZMAとダンサー陣は一見すると全裸に見える肌色のボディスーツを着用し、局部のみを小さく隠しただけの過激な衣装で登場。タイトル通り「アゲアゲ」に盛り上がるダンスパフォーマンスを展開した。しかし、テレビの前の視聴者には一瞬「本当に裸で出演している」ように映る。放送直後からNHKの電話窓口には「青少年に見せられない」「公共放送として恥ずかしくないのか」といった抗議が殺到した。
当時の資料やウィキペディアの記述にも「紅白歌合戦での騒動」として明記されており、これは単なる演出の失敗ではなく、意図的に計算された“見せるための逸脱”だったことがわかる。なお、DJ OZMA本人は後のインタビューで「紅白に出られただけで光栄だった。でも、あれはやりすぎたかも」と苦笑いを浮かべながら振り返っている。