退職時に離職票が発行されず、「雇用保険に入っていないから失業保険(基本手当)は一切支給されない」と会社から突き放された場合でも、泣き寝入りする必要はありません。国のセーフティネット制度には、企業の不正・過失から労働者を守るための強力な救済措置が組み込まれています。
通常、失業保険を受給するためには、退職日以前の2年間に被保険者期間が通算して通算12か月以上(倒産・解雇などの特定受給資格者や特定理由離職者の場合は1年間に通算6か月以上)必要です。未加入状態のままではデータ上「被保険者期間ゼロ」と判定されますが、過去に遡って加入を成立させる「遡及加入(そきゅうかにゅう)」を行うことで、受給資格を正式に復活させることができます。
給与明細を確認し、もし雇用保険料が毎月控除されていたにもかかわらず未加入だった場合は、会社側の極めて悪質なネコババ(横領的処理)または重大な事務過誤です。このケースでは、2年の時効枠を超えて雇用開始日まで遡り、受給資格期間としてカウントされる特例措置(雇用保険法第14条第2項の救済規定)が適用されます。