私たちが「サッカーボール」と聞いて即座に脳裏に浮かべる白と黒の幾何学模様。あの独特な球体パターンは、幾何学において「切頂二十面体」と呼ばれる立体構造だ。正十二面体の各頂点を平らに切り落とすことで生まれるこの完璧なフォルムは、1970年メキシコ大会で国際サッカー連盟(FIFA)の公式試合球として登場したアディダスの「テルスター」によって世界中に定着した。
当時主流だった白黒テレビの画面上でもボールの回転や動きがくっきり判別できるようにと、アディ・ダスラー率いる開発チームが考案した視覚デザインはまさに機能美の極致だ。日本サッカー協会(JFA)のブランディングや各種スポーツメディアのシンボルにおいても、この伝統的な幾何学構造は信頼と躍動の象徴として愛され続けている。イラスト描画の第一歩は、この32面体の構造を正確に捉えることから始まる。