これら唯一無二のパンを生み出したのは、株式会社カワの創業者である川良弘氏の妥協なき現場主義だ。1981年、和歌山県湯浅町にオープンした小さなパン工房カワから同社の歩みは始まった。当時から掲げているのは「安心・安全で本当に美味しいパンを、できたての状態で届ける」という極めて純粋な哲学である。
機械化による大量生産へと舵を切るチェーンが多い中、パン工房カワは職人の手仕事と焼きたてへのこだわりに頑なに固執してきた。生地の捏ね上げから発酵の見極め、焼き加減の微調整まで、気温や湿度に応じて職人が五感を研ぎ澄ます。冷凍生地に頼らないスクラッチ製法を貫く姿勢こそが、地域の食卓で厚い信頼を勝ち得た最大の理由だろう。