アゼライン酸を肌に塗布した際に生じるピリピリとした刺激感は、皮膚表面の水分やpHバランスの変動、そして成分自体の高い浸透性に起因します。特に皮膚バリア機能が低下している状態では、表皮の角層隙間から成分が素早く侵入し、知覚神経を直接刺激することで強い違和感を引き起こします。
臨床現場においてアゼライン酸は、慢性的な毛穴詰まりを伴う尋常性痤瘡(ニキビ)や、顔面の慢性的な赤みを特徴とする酒さ(赤ら顔)の治療補助として広く選択されています。処方薬として広く知られるベピオゲル(過酸化ベンゾイル)も使い始めに乾燥や刺激を伴いますが、アゼライン酸も同様に、肌が成分に慣れるまでの「順応期間」が存在するのです。