戸塚祥太の経歴を語る上で欠かせないのが、ストレートプレイを中心とした本格的な演劇活動です。過去に出演した舞台『広島に原爆を落とす日』や『Defiled-ディファイルド-』、そして名作舞台『BACKBEAT』における若き日のジョン・レノン役など、難度の高い戯曲において感情を極限までむき出しにする演技は、多くの演劇評論家や観客を唸らせてきました。
映像分野においても、ドラマ『トーキョーエイリアンブラザーズ』や『凛子さんはシてみたい』、映画『日本のいちばん長い日』『バイオレンスアクション』など、清純な役柄から狂気を孕んだキャラクターまで柔軟に演じ分けています。役柄の深層心理を論理的に読み解きつつ、舞台上では直感的に魂を吹き込む「憑依型」のアプローチは、現場の演出家からも絶大な賛辞を集めています。
また、文芸誌『ダ・ヴィンチ』で長期連載され書籍化されたエッセイ集『ジョーダンバットが鳴っている』に見られるように、戸塚の文章は極めて内省的でありながら詩情に満ちています。読書家・映画狂としても知られる彼のインプット量は膨大であり、言葉を紡ぐ力そのものが演技やステージパフォーマンスの重みとなって結実しています。