沖ノ鳥島護岸工事になぜ巨費を投じるのか?水没阻止とEez死守の真相

沖ノ鳥島護岸工事になぜ巨費を投じるのか?水没阻止とEez死守の真相

沖ノ鳥島護岸工事になぜ巨費を投じるのか?水没阻止とEez死守の真相についての真相をご紹介します。

Q1:沖ノ鳥島の護岸工事にはこれまでに総額いくら使われているのですか?
A1:1987年から始まった初期の護岸工事(消波ブロックおよびチタンネット設置など)には約285億円が投じられました。その後、2010年以降の低潮線保全法に基づく直轄管理、観測拠点プラットフォームの建設・再建、定期的な修繕や港湾機能の整備を含めると、投じられた総額は現在までに約1,000億円前後に達すると推計されます。

Q2:もし護岸工事を行わず沖ノ鳥島が水没していたら、どうなっていましたか?
A2:高潮時に完全に海面下へ沈んだ場合、国連海洋法条約上の「島」としての地位を喪失します。その結果、島を中心とする半径200海里、約40万平方キロメートルにおよぶ日本の排他的経済水域(EEZ)が消滅し、誰でも自由に資源開発や漁獲ができる公海となっていました。

Q3:なぜコンクリートだけでなくチタンネットを使う必要があったのですか?
A3:天然の露岩をコンクリートで完全に覆い隠してしまうと、「自然の島」ではなく「人工構造物」とみなされ、国際法上の島の要件を満たさなくなるリスクがあったためです。海水に対して極めて高い耐食性を持つチタン製の特殊ネットで覆うことで、自然の岩肌を保全しながら波浪による侵食を防ぐ世界初の工法が採用されました。

Q4:現在の沖ノ鳥島には一般人が上陸することはできますか?
A4:一般人の立ち入りや上陸は原則としてできません。定期航路や民間航空路は存在せず、上陸には国土交通省や海上保安庁などの公的な許可と専用の船舶が必要です。現地は現在、無人の高精度観測プラットフォームと海上保安庁などの定期巡視船によって厳重に管理されています。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。