「ジョンソン・エンド・ジョンソンの年収は本当に高いのか?」「それに見合うだけの過酷な労働環境、いわゆる激務ではないのか?」という疑問は、応募を検討する多くの求職者が抱く核心的な問いです。この疑問に率直に答えるならば、「給与は間違いなく高水準だが、高収入の裏には相応の負荷と強いプレッシャーが存在する」というのが現場の客観的実態です。
激務という風評が立つ主因は、カンパニー制を敷く同社の中でも、特にメディカル カンパニー(医療機器事業)の営業現場にあります。現場取材やOB社員の証言から浮かび上がる負荷の正体は、主に以下の3点に集約されます。
第一に、「手術立ち会い(ケースサポート)」に伴う突発的な拘束です。人工関節や心臓カテーテル、内視鏡外科手術などの機器を担当する営業担当者は、医師が手術で安全に製品を取り扱えるよう、オペ室に立ち会って技術サポートを行います。急患の搬送や緊急手術が入れば、早朝や深夜、休日であっても病院への駆けつけが求められるケースがあり、プライベートの予定を立てにくい時期が存在します。
第二に、シビアな数値目標とインセンティブの連動です。同社では目標達成率がボーナス額にダイレクトに跳ね返るため、四半期末や年度末には猛烈な追い込みが発生します。目標未達が続けば社内での居心地が悪くなるだけでなく、年収が数百万円単位で乱高下するため、精神的な緊張感が常に付きまといます。
第三に、顧客である医師への徹底的なリレーション構築です。多忙を極めるドクターと面会するため、外来終了後の夜遅くまで医局前で待機したり、学会対応で週末がつぶれたりすることも珍しくありません。労働時間管理やコンプライアンス遵守の徹底が進んでいるものの、医療現場の最前線に深く入り込む職種ゆえの負荷は依然として存在します。