トルコ式スタイルの立体美を語る上で欠かせないのが、シルクロードの要所として数世紀にわたり絹織物文化を育んできた古都ブルサの存在だ。ブルサシルクは、独特の高密度な織りとコシの強さを持ち、折った布地がしっかりと自立する特性を持つ。この生地の力があるからこそ、トルコ特有のシャープなシルエットが生まれる。
この伝統素材を用いたヒジャブ・エシャルプスタイリングを公の場で洗練させ、アイコンとして定着させた一人がトルコ大統領夫人のエミネ・エルドアンだ。彼女が国際舞台で見せる、完璧な左右対称のフォルムと上品なカラーブロックの装いは、国内外のメディアから高い注目を集めてきた。
高級シルクの持つ凛としたハリ感を活かし、無駄を削ぎ落としたシルエットで魅せるスタイルは、現代のフォーマルウェアにおける一つの完成形として認知されている。