テレビアニメシリーズを手掛けた東映アニメーションの仕事も、この名場面の価値を一段高い次元へと押し上げた。「ドラゴンボールZ」の該当エピソードでは、作画の精密さと重厚な劇伴、そして間の取り方が完璧に噛み合っていた。爆煙の中から姿を現すフリーザの眼光や、細かく震えるオーラの描写は、当時の少年アニメの表現限界を軽々と突破していたと言える。
アニメ業界全体にとっても、この一連のシークエンスは作画・演出の教本として扱われ続けている。緊迫感を煽るカメラワークと、静寂から爆発的なアクションへと移り変わる静と動のカタルシス。制作陣が注ぎ込んだ並々ならぬ熱量は、30年以上の時を経た今見返してもまったく色褪せることがない。