高校野球ファンが陥りがちな思い込みとして、「前評判通りの名門校が順当に勝ち上がる」という見立てがあります。しかし、神奈川大会のトーナメントには構造的な難所が存在します。
第一の盲点は、使用球場の特性差です。横浜スタジアムのようなプロ規格の球場と、地方球場(保土ケ谷や平塚、等々力など)では、風向きやグラウンドの硬さ、フェンスまでの距離感が大きく異なります。地方球場の独特な土の跳ね方に慣れていない守備陣が犯す1つの失策が、シード校の命取りになるケースは珍しくありません。
第二の盲点は、猛暑対策と過密日程です。連戦が続く終盤戦では、エース投手のスタミナだけでなく、野手陣の集中力維持が勝敗を左右します。控え選手の層の厚さと、ベンチ外メンバーを含めたチーム全体のコンディショニング管理が、最終盤の勝率に直結しています。