アース端子付きのコンセントが存在する場合でも、正しい接続手順を踏まなければ接触不良を起こし、安全装置としての機能を果たせません。一般的な「ネジ止め式」と「ワンタッチ差込式」の接続手順を整理します。
まず接続前の下準備として、家電製品から伸びているアース線の先端を確認します。先端の被覆(緑色のビニール)が約12mm〜15mmほど剥がされ、中の銅線(芯線)が露出しているかチェックしてください。より線(細い銅線が束になっているもの)の場合は、芯線がバラけないように指先で時計回りに固くねじっておきます。
【ネジ止め式端子への接続手順】
コンセント下部のアースカバーをマイナスドライバー等で押し上げて開けます。中央のプラスネジをドライバーで反時計回りに緩め、ネジ座金の隙間にアース線の芯線を時計回りに巻き付けるように差し込みます。その後、ネジを時計回りにしっかりと締め付け、軽くアース線を引っ張って抜けないことを確認してからカバーを閉じます。
【ワンタッチ式(スロット式)端子への接続手順】
カバーを開けると現れる解除レバー(ボタン)をマイナスドライバー等でグッと押し込みます。レバーを押した状態のまま、真っ直ぐ整えた芯線を奥までしっかり差し込み、レバーを離します。芯線がしっかり噛み合って固定されたことを手応えで確認します。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
住まいの設備環境と家電の利用実態に応じて、どの対策を選択すべきかの明確な判断基準を提示します。
【即座に電気工事(増設)を依頼すべき人】
- 持ち家(戸建て・分譲マンション)に居住しており、今後10年以上住み続ける予定の人
- 据え置き型食洗機、ビルトインIHクッキングヒーター、高出力スチームオーブンレンジを日常的に使う家庭
- 小さな子どもや高齢者が同居しており、感電事故のリスクを極限までゼロに抑えたい環境
【プラグ形漏電遮断器や延長で対処すべき人】
- 賃貸マンション・アパートに居住しており、管理会社から壁内工事の許可が下りない人
- 数年以内に転勤や引っ越しを控えている単身世帯や賃貸暮らしの世帯
- 居室に置いた単機能電子レンジや小型冷蔵庫など、乾燥した環境で標準的な家電を使用している人
電気事故の恐ろしさは、「事故が起きるその瞬間まで危険が完全に見えないこと」にあります。工事を行うか、市販の遮断器を導入するかに関わらず、「アース端子がないから何もしない」という選択肢だけは今すぐ捨て去る決断が求められます。