「ルミナス(Luminous)」という言葉の語源を遡ると、ラテン語で「光」や「光明」を意味する「lumen(ルーメン)」に行き着きます。英語の形容詞としてのluminousは、単に外からの光を反射して明るい状態(reflective)ではなく、「自ら発光する」「暗闇の中で燐光を放つ」「輝くばかりの知性・澄み切った魂」を意味するニュアンスを色濃く含んでいます。
この語源的定義は、『魔法少女まどか☆マギカ』の世界観において極めて重大な示唆を持っています。テレビシリーズ最終回で、鹿目まどかは「すべての魔女を、生まれる前に消し去りたい」という祈りによって因果の特異点となり、概念としての存在「アルティメットまどか(円環の理)」へと昇華しました。
絶望の底に沈む魔法少女たちの魂を救うために自ら発光体となったまどかの存在こそが、文字通り「ルミナス」そのものです。一方で、光が強くなればなるほど、その足元には濃い影が落ちます。自らが光となって消え去った親友を、暗闇の側から見上げ続ける暁美ほむらの眼差しをも内包している点に、このタイトルの多層的な美しさが宿っています。