多くの音楽ファンが抱く「RIP SLYMEの解散理由とは何だったのか」という疑問に対し、結論から言えば、単一の事件ではなく複合的な内部崩壊の連鎖が原因です。世間一般には「SUのスキャンダルによる活動休止」という認識が強く残っていますが、内実はより深刻な組織的亀裂を抱えていました。
活動休止から事実上の解散へと至った決定打は、大きく分けて以下の3点に集約されます。
第1に、2017年4月に発覚したSUの不倫騒動です。これによりグループ全体のクリーンなイメージは失墜し、出演予定だった音楽フェスや大型イベントの出演辞退が相次ぎました。スポンサー契約の解除やタイアップの消滅など、グループの経済基盤に致命的な打撃を与えたことは紛れもない事実です。
第2に、音楽的支柱であったPESの電撃脱退と長年の孤立です。PESは2017年9月の段階でグループを脱退していましたが、その事実は長らく公表されず、ファンを置き去りにしたまま「活動休止」という曖昧な表現で処理されていました。後にPES自身が明かしたグループ内でのハラスメント問題が、メンバー間の信頼関係を完全に破綻させました。
第3に、運営体制の機能不全とコミュニケーションの完全な断絶です。トラブルが相次ぐ中で、公式発表の経緯は常に後手に回り、2018年10月には公式サイトの閉鎖とともにファンクラブも突如解散。グループとしての自浄作用を完全に失った結果、2010年代末には実質的な活動停止へと追い込まれました。