なぜ、らっきょうがこれほどまでに心臓病や高血圧の予防に効果的とされるのか。その最大の鍵を握るのが、独特の強い香りのもとである有機硫黄化合物「アリシン」だ。アリシンには硬くなった血管壁を極限まで柔軟にし、末梢血管を広げて血流をスムーズにする強烈な作用が存在する。
世界的な医学論文データベース「PubMed」に掲載された最新の研究文献を紐解くと、アリシンが体内で分解される過程で生じる一酸化窒素(NO)様物質が、血管内皮の細胞を活発化させることが示されている。血管がしなやかさを取り戻せば、心臓が血液を送り出す際の余計な圧力がかからなくなり、心臓病のリスクは激減する。心筋梗塞の前兆となる微小な血栓の形成を阻害する抗凝固作用も確認されており、まさに自然がもたらした天然の降圧薬とも呼ぶべき成果だ。