近年のものまねグランプリなど大型特番の放送後、X(旧Twitter)をはじめとするSNSで最もタイムラインを賑わせるのは、必ずしも「激似」のネタだけではありません。「全然似てないのに腹筋が崩壊した」「狂気を感じる面白さ」といった声が爆発的に拡散される現象が定着しています。
この潮流を確立したのは、ハリウッドザコシショウの誇張ものまねに代表されるスタイルです。対象の特徴を1ミリだけ捉え、それを100倍に増幅して連射する手法は、視聴者が頭で考える前に本能的な笑いを誘います。また、レイザーラモンRGによる「あるあるネタ」のように、ものまねの対象をフレームワークとして活用する知的な遊び心も、ネットユーザーの批評眼と抜群の相性を見せています。
精巧な再現が「感嘆(すごい)」を生むのに対し、過度なデフォルメは「共犯関係のような笑い」を生み出します。ネット上の評判を見ても、リアルタイム実況で盛り上がりやすいのは後者であり、突発的なバズを生み出す強力なエンジンとなっています。