SNSやQ&Aサイトで頻繁に議論が巻き起こるのが、「黄色実線の道路で、極端に遅い自転車や原付スクーターを追い越して良いのか」という問題です。ここにはドライバーの直感と法律の厳格な運用の間に大きな乖離が存在します。
結論から申し上げますと、追い越し禁止自転車原付への対応において、黄色実線をタイヤの1本でも踏み越えて追い越せば、相手がロードバイクであろうと農耕作業車であろうと、道路交通法第17条第5項(通行区分違反)または第30条違反に該当します。
大手自動車教習所の指導員は次のように解説します。
「ネット上では『軽車両や原付なら黄色線をはみ出して抜いても黙認される』という誤った俗説が散見されますが、警察のパトカーや白バイの眼前で行えば即座に停止を命じられます。前車が完全に停止している『障害物』であれば避けるためのはみ出し通行が認められますが、時速10kmでも動いている車両は『追越し』の対象です」
2026年現在、自転車に対する安全側方間隔の確保がより一層重要視されており、車線内で十分な側方間隔(概ね1.5m以上)を空けられない狭い道路では、中央線が白破線に切り替わる地点まで後方を徐行追従するのが法的に正しい唯一の選択肢となります。