マナー違反のリスクが指摘されているにもかかわらず、なぜ自分の配偶者を「嫁」と呼ぶ男性が後を絶たないのでしょうか。現場のヒアリングやSNS、Q&Aサイトの分析から、発信側の心理と受信側の受け止め方の間に深い溝が見えてきます。
「嫁」と呼ぶ男性側の心理
配偶者を「嫁」と呼ぶ男性の多くに、悪意や差別意識はありません。取材やアンケートから浮かび上がる主な理由は次の3点に集約されます。
- 気恥ずかしさの回避:「妻」と呼ぶと気取っているように感じられ、気恥ずかしい。
- 親しみやすさの演出:同僚や友人に対してフランクで砕けた関係性をアピールしたい。
- メディアの影響:テレビ番組やSNSで芸人や著名人が「うちの嫁」と話す姿を日常的に見聞きし、標準的な口語表現だと誤認している。
ネット上のリアルな反応と周囲の視線
発信側の「気軽な愛称」という感覚に対し、周囲の評価は極めてシビアです。SNSや大手掲示板では、以下のような厳しい意見が日常的に交わされています。
「取引先の担当者が商談中に『うちの嫁が』と言った瞬間、ビジネスマナーの基礎が抜けている人だと感じて警戒した」(30代・営業職)
「義理の親から『嫁』と呼ばれるならわかるが、対等な関係であるはずの夫から公の場で呼ばれると、所有物のように扱われている気がして嫌だ」(20代・公務員)
言葉を使う本人が「親愛の情」のつもりであっても、受け手側には「配慮の欠如」や「幼稚さ」として映るケースが圧倒的多数を占めているのが実情です。