要介護3と認知症の現実|在宅の限界と特養入所・費用をプロが徹底解説の要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。
在宅介護を維持するにしても、施設入居を決断するにしても、避けて通れないのが家計への金銭的インパクトです。要介護3に認定された場合、介護保険から支給される上限額(要介護3区分支給限度額)は月額約27万480円(27,048単位:地域区分により若干変動)に設定されています。
所得に応じた介護保険サービス自己負担額(1割〜3割負担)を支払うことで、デイサービス、訪問介護、訪問看護などを組み合わせて利用できますが、区分支給限度額を使い切るほど手厚くサービスを導入しても、家族の深夜の見守り負担までは消えません。そこで比較検討されるのが、公的施設である特別養護老人ホーム(特養)や、少人数制のグループホームです。
施設種別月額費用相場(自己負担含む)入居条件・特徴編集部の見解・評価特別養護老人ホーム
(従来型多床室)約9万〜14万円
(所得連動の減免措置あり)原則要介護3以上。
終身利用が可能。最も経済的負担が軽く、年金収入の範囲内で収まりやすい。多床室は待機者が多い傾向。特別養護老人ホーム
(ユニット型個室)約14万〜20万円原則要介護3以上。
プライバシー重視の個室。居住費(室料)が高くなるが、個別ケアが手厚く、認知症特有の環境変化ストレスを軽減しやすい。グループホーム
(認知症対応型共同生活介護)約13万〜22万円要支援2〜要介護5。
医師の認知症診断+住民票の所在自治体。1ユニット9人以下の家庭的環境。グループホーム入居基準として軽度〜中度の共同生活が可能な段階に適する。介護付き有料老人ホーム
(民間施設)約20万〜35万円以上
(入居一時金が別途必要な場合あり)自立〜要介護5。
手厚い人員配置や医療連携。待機期間が短く即座に入居可能。ただし長期的な支払能力の精査が必須。
要介護3の施設費用相場を見渡すと、親の年金受給額(国民年金のみの場合は月5〜6万円台、厚生年金込みで月14〜18万円程度)と照らし合わせた際、公的な特養がもっとも現実的な選択肢として浮上します。非課税世帯であれば「補足給付(特定入所者介護サービス費)」制度を活用することで、居住費と食費の自己負担が大幅に軽減される点も見落としてはなりません。