この前代未聞の癒着構造に終止符を打ったのが、東京地方検察庁特別捜査部による電撃的な強制捜査だった。検察庁のエリート特捜検事たちが第一勧業銀行本店や野村證券本社に踏み込んだ瞬間、日本の金融業界が長年守り続けてきた「見せかけの規律」は音を立てて崩れ去った。
連日の家宅捜索と幹部の逮捕劇は、列島を文字通り揺るがした。特捜部の追及は容赦なく、歴代頭取をはじめとする重鎮たちが次々と司法の場に引きずり出された。さらには関係者の自死という痛ましい悲劇まで引き起こし、密室で交わされた不正の代償の重さを世に見せつける結果となった。一連の強制捜査は、金融界におけるコンプライアンスの概念を根底から書き換える決定打となったのである。