「賞味期限が切れた食品は、具体的にいつまで口にして大丈夫なのか」という疑問に対する答えは、食品メーカーが用いる安全係数と賞味期限の設定方法に隠されています。
メーカーが賞味期限を決定する際は、微生物試験や理化学試験、官能評価を行い、実際に品質保持が可能と証明された「可食期間」を測定します。その日数に対し、予期せぬ保存環境のブレを考慮して0.8未満(主に0.7〜0.8)の安全係数を掛けて製品に印字しています。
この計算式を逆算することで、未開封時の「真の可食期間」をおおむね割り出すことが可能です。
【逆算の計算式】
安全に食べられる最大日数 = 賞味期限(日数) ÷ 0.8
例えば、製造日から賞味期限までが100日に設定されているスナック菓子の場合、「100 ÷ 0.8 = 125日」となり、理論上は賞味期限を過ぎてから約25日間は品質が保たれている計算になります。賞味期限が数カ月〜1年単位の食品であれば、数週間から1カ月程度過ぎていても風味の低下を除けば問題なく食べられるケースが大半です。
ただし、日常の食卓で特に慎重な扱いが求められるのが卵の賞味期限と生食可能期間です。日本の卵に印字されている賞味期限は「安心して生食できる期限」を示しています。サルモネラ菌の増殖を抑える基準(夏場基準で算出)で設定されているため、期日内であれば生卵として食べられます。期限を過ぎた場合でも、中心部まで70℃で1分以上しっかり加熱調理を行えば、数日から1週間程度は問題なく消費できます。
また、缶詰やレトルト食品の長期保存に関しては、加熱殺菌処理が徹底されているため、密閉が保たれていれば賞味期限を1〜2年過ぎても中身が腐敗することは極めて稀です。ただし、缶の膨張や錆び、異臭がないかの事前確認は怠らないようにしてください。