物語の舞台は、愛媛県松山市の静かな港町・三津浜。小さな造船所に暮らす芦原泰良(柳楽優弥)と弟の将太(村上虹郎)は、2人きりで静かに暮らしていました。しかしある日、泰良は突然町から姿を消し、松山の中心街へと繰り出します。泰良の目的はただ一つ、「強そうな相手を見つけては喧嘩を仕掛けること」でした。
通行人、ヤンキー、クラブの用心棒など、見境なく殴りかかり、どれほど殴り返されて顔面を腫らしても不気味な笑みを浮かべて立ち上がる泰良。その常軌を逸した姿に惹きつけられたのが、地元で鬱屈を抱えていた高校生・北原裕也(菅田将暉)でした。裕也は泰良の暴力に便乗し、自身の手を汚さずに通行人を煽り、弱者をいたぶる卑劣なゲームを始めます。
2人は車を強奪し、偶然乗り合わせていたキャバクラ嬢の那奈(小松菜奈)を拉致。裕也の暴力は女性である那奈にも容赦なく向けられますが、車内という密室で逃げ場を失った那奈は、生存本能から凄まじい反撃へと転じます。裕也が油断した隙を突いて鉄パイプで殴打し、車のドアで執拗に挟み込んで撲殺。自ら罪を泰良になすりつけて逃亡します。残された泰良は、松山秋祭りの喧嘩神輿の渦中へと姿を現し、神輿が激突し男たちが怒号を上げる狂乱の群衆の中へ、再び拳を握りしめて突進していくのでした。