強力な降圧作用を誇る配合剤であっても、リスクがゼロというわけではありません。服薬にあたってはザクラス配合錠の副作用と注意点を正しく把握しておく必要があります。
特に頻度の高い症状として警戒すべきなのが、アムロジピンの副作用とむくみ(下肢浮腫)です。アムロジピンは毛細血管の動脈側を強力に拡張させますが、静脈側の拡張作用は緩やかであるため、毛細血管内の圧力が上昇し、組織間隙に水分が滲み出しやすくなります。その結果、「夕方になると靴がきつくなる」「すねを押すと痕が残る」といった足のむくみが出現することがあります。ARBであるアジルバには静脈側を適度に広げてこのむくみを和らげる作用があるものの、HDのようにアムロジピンの用量が増えると発現率は上昇します。
さらに、ザクラス配合錠の添付文書と禁忌において明記されている絶対的な注意点も存在します。まず、妊婦または妊娠している可能性のある女性への投与は禁忌です。ARB製剤は胎児の腎血流を低下させ、羊水過少症や胎児死亡のリスクを伴うためです。また、糖尿病患者においてアリスキレン(商品名:ラジレス)を併用している場合も禁忌対象となります。
日常の食生活において見落とされがちなのが、ザクラス配合錠の飲み合わせと相互作用です。特に有名なのがグレープフルーツ(ジュース含む)との相互作用です。グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類が小腸の代謝酵素(CYP3A4)を阻害し、アムロジピンの血中濃度を想定以上に跳ね上げ、急激な血圧低下やめまい、動悸を引き起こします。また、ドラッグストアで購入できるNSAIDs(ロキソプロフェンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛薬)の常用も、腎血流量を低下させてアジルバの降圧効果を減弱させる恐れがあるため注意を要します。