魔界編における最大のドラマが、魔界三大勢力の一角である国王「黄泉」との過去の因縁です。かつて数百年前、妖狐蔵馬と若き日の黄泉は、魔界で盗賊団を組み行動を共にする盟友関係にありました。
しかし、当時の黄泉は血気盛んで向こう見ずな性格であり、蔵馬の緻密な策略を無視して暴走を繰り返し、盗賊団全体を危険に晒す存在となっていました。冷酷なリアリストであった蔵馬は、組織を守り自らの生存を確実にするため、黄泉を暗殺する刺客を放ったのです。刺客の襲撃によって黄泉は両目の光を失い、盲目となりました。
時を経て、光を失ったことで聴覚や妖力を研ぎ澄まし、三大勢力の巨頭へと登りつめた黄泉は、人間界にいる蔵馬の前に現れます。蔵馬が自分を襲わせた張本人であることを全て見抜いていた黄泉は、蔵馬を自国の軍師(参謀)として招聘。蔵馬は過去の罪に対する落とし前と、人間界の家族(母・志保利)の安全を守るため、黄泉の傘下に加わる決断を下しました。
魔界統一トーナメントの予選において、蔵馬はかつて自ら刺客を送った部下・修羅(黄泉の息子)や黄泉本人と対峙します。過去の非情な過ちから逃げず、真正面から向き合うことで、蔵馬は冷酷な「妖狐」としての過去を清算し、自らのアイデンティティを確立することに成功しました。