『鬼滅の刃』時透無一郎の壮絶な生涯!黒死牟戦の最後と双子の絆

『鬼滅の刃』時透無一郎の壮絶な生涯!黒死牟戦の最後と双子の絆

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なぜ時透無一郎は、自らの身体が両断されてもなお戦い続けることができたのか。その根底には、双子の兄・時透有一郎(ゆういちろう)との涙の記憶と、失われていたアイデンティティの完全な統合がありました。

木こりの子として生まれた双子の兄弟は、10歳の時に風邪をこじらせた母、そして嵐の夜に薬草を採りに行き崖から転落した父を相次いで亡くし、二人きりになります。産屋敷あまねが「始まりの呼吸の剣士の末裔」としてスカウトに訪れた際、無一郎は「自分たちも誰かの役に立てるかもしれない」と希望を抱きますが、兄・有一郎は「米も炊けない奴が何言ってるんだ」「情けは人のためならず、人のために何かしてもロクなことにならない」と激しく拒絶し、弟に辛辣な言葉を浴びせ続けました。

二人の外見的な見分け方について、当時の服装では黒い着物を着て厳しい表情をしているのが有一郎、白い着物を着て穏やかな顔をしているのが無一郎です。性格も正反対に見えた二人でしたが、ある夏の日、小屋に鬼が乱入したことで運命は暗転します。

弟を庇って鬼の刃を受け、左腕を切り落とされた有一郎。激昂した無一郎は無我夢中で鬼を返り討ちにしますが、瀕死の兄の元へ戻った時、有一郎が神仏に祈っていた言葉を耳にします。

「どうか弟だけは助けてやってください。弟は俺と違って心の優しい良い子なんです…邪魔をしちゃいけないんだ、無一郎の無は、“無限”の“無”なんだ」

有一郎の冷酷な態度は、大切な弟を危険から遠ざけ、何としてでも生かすための不器用すぎる防壁でした。兄の真意を知った直後に兄を看取り、自身も記憶を失って鬼殺隊に入隊した無一郎。柱合会議で見せていた「記憶がなく、ぼんやりと空を眺めていた姿」は、過酷すぎるトラウマによって自己の精神を守るための解離反応だったのです。

山田 真由
著者

山田 真由

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