華やかな芸能界で順風満帆なスタートを切ったように見える藤あや子だが、その真実の歴史は下積みと葛藤の連続であった。1987年に「村勢真奈美」という芸名で一度デビューを果たしたものの、当初はヒットに恵まれず、苦しい時代を過ごすことになる。
転機が訪れたのは1989年。心機一転、現在の「藤あや子」へと改名し、本格的に再出発を切ったことだった。地道なキャンペーン活動を重ね、地方の小さなステージから着実に歌唱力を磨き上げた。ただ美しいだけの歌手ではなく、一音一音に魂を込める表現力を身につけていったこの時期こそが、後の大ブレイクを支える揺るぎない土台となったのだ。