現在、中国の大都市圏を中心に自動車学校の風景を一変させているのが、徹底した自動化と電動化の波です。従来の「助手席に座るベテラン教官が怒声を浴びせながら指導する」というステレオタイプな教習スタイルは、急速に過去のものとなりつつあります。
現場を牽引しているのが、車載AIシステムを搭載したスマート教習車(智慧駕校システム)の普及です。助手席に人間の教官は同乗せず、車内に設置された複数のカメラ、ミリ波レーダー、高精度RTK-GPSが受講者の運転操作をリアルタイムでミリ単位監視。コースからの逸脱やステアリングの切り遅れ、ペダル操作の不備を検知すると、車載スピーカーからAIが冷静に是正指示を出します。
教習車両そのものも、BYDや吉利汽車(Geely)などのEV・新エネルギー車へのシフトが完了しつつあります。これにより、従来のガソリン車特有のクラッチ操作に起因するエンストのストレスが激減した一方、EV特有の強い回生ブレーキや急なトルク立ち上がりに対応するための新たな教習カリキュラムが組まれるなど、車両の進化に合わせた指導へと移行しています。