写楽と歌麿の正体に新事実!蔦重が隠した浮世絵最大の謎と真実

写楽と歌麿の正体に新事実!蔦重が隠した浮世絵最大の謎と真実

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18世紀末の江戸・日本橋通油町。この街の片隅にあった耕書堂から、世界の視覚文化を変える巨大なうねりが生まれた。仕掛け人は希代の版元、蔦屋重三郎だ。彼の嗅覚は、寛政の改革による厳しい風俗取締りの逆風を逆手にとり、極上のエンターテインメントへと昇華させる離れ業をやってのけた。

蔦重がまず世に解き放ったのが喜多川歌麿である。それまで全身を描くのが当たり前だった美人画の世界に、上半身をクローズアップする「美人大首絵」を持ち込み、市井の女性や遊女たちの息づかい、かすかな嫉妬や憂いまでも紙の上に定着させた。大衆は熱狂し、歌麿の名は瞬く間に江戸中に轟いた。

だが、蔦重の野心はそこで止まらなかった。歌麿の成功で地盤を固めた版元が、突如として世に送り出した劇薬――それこそが東洲斎写楽である。役者の美しさではなく、舞台上の醜さや業、人間の生々しい表情をデフォルメして抉り出した写楽のデビュー作は、当時の歌舞伎ファンに痛烈なビンタを食らわせるかのような衝撃を与えた。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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