赤い月は地震の前兆か?不気味な赤の正体と科学が明かす決定的な真相

赤い月は地震の前兆か?不気味な赤の正体と科学が明かす決定的な真相

赤い月は地震の前兆か?不気味な赤の正体と科学が明かす決定的な真相とはどんな影響があるのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。

地震の前触れとして語られる現象は、赤い月だけにとどまらない。「地震雲」「井戸水の濁り」「ナマズや深海魚の異常出現」「鳥の群れの異常行動」など、古くから民間伝承として語り継がれてきた現象の総称を「宏観異常現象(こうかんいじょうげんしょう)」と呼ぶ。

1970年代の中国において、動物の異常行動などを利用して事前に住民を避難させ被害を軽減したとされる「海城地震」が宏観現象の成功例として一時世界中で注目された。しかし、その翌年に発生した唐山地震(死者24万人以上)では同様の宏観現象による事前予測は完全に失敗に終わり、現代の国際的な地震学界において「宏観現象を実用的な地震予知の指標とすることは不可能」という結論が下されている。

気象庁の公式発表および見解資料においても、以下のように明確な方針が示されている。

「現在の科学的知見では、地震の発生日時、場所、規模(マグニチュード)を精度よく予測する『地震予知』は極めて困難です。雲の形や月の色といった大気現象、動物の行動などを地震の前兆として結びつける科学的な根拠は確認されていません」(気象庁防災情報より要約)

一部の民間研究者やオカルト論者は、「地殻に応力がかかった際に岩石が破壊され、そこからパルス状の電磁波が発生し、上空の大気イオン濃度を変えて月が赤く発光して見える」という仮説を主張することがある。しかし、実験室で岩石を圧縮破壊した際に極微弱な電磁放射が観測されることはあっても、地下数十キロメートルの震源断層から放出された微弱な信号が地表を突き抜け、夜空の月の色を肉眼で識別できるほど大気光学を乱すという理論は、地球物理学やプラズマ工学の観点から定量的・熱力学的に成り立たないことが証明されている。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。