江戸時代の町人文学を代表する作家・井原西鶴の著書『日本永代蔵』や当時の浮世草子を読むと、人々がいかに身なりや着物の価値に敏感であったかがわかる。当時は着るものの質や色柄によって、その人物の身分や財力、信用が一目で判断される時代であった。
格式高い着物を着ることがそのまま社会的な信用に直結していたからこそ、見た目と中身のギャップを揶揄する表現が強く共感された。井原西鶴らが描いた商人の世界でも、装飾による見た目の変化は大きな意味を持ち、それが現代に続く「服飾で人は変わる」という概念の原形を形作ったと言える。