自衛隊の世界でも、階級昇任のメカニズムは極めてシビアだ。防衛省・自衛隊における特別昇任は、自衛隊法および関連訓令によって細かく規定されている。
陸・海・空の自衛官が任務遂行中に命を落とした際、その状況が「防衛出動」や「治安出動」、あるいは極めて危険度の高い災害派遣任務であったかどうかが精査される。航空機事故や過酷なレンジャー訓練中の事故など、平時の訓練過程における公務死亡と、領空侵犯措置や不審船対処などの実任務における死では、適用される昇任規程のランクが異なる。
一瞬の判断が生死を分ける防衛の最前線において、命を落とした隊員に対して階級を二つ引き上げる措置は、国家防衛の意志を全うした個人に対する国家最高レベルの謝意の表明なのだ。