1871年(明治4年)、新政府は日本の通貨制度を一変させる歴史的法令「新貨条例」を布告した。これにより、従来の金銀複本位制の混乱を収束させ、通貨単位を「円」「銭」「厘」の10進法に一本化する近代的な金融・貨幣制度が産声を上げた。
新貨条例の制定にあたっては、アメリカのドル制度を参考にした10進法が導入された。1円を基本単位とし、その100分の1を銭、1000分の1を厘と定めたことで、帳簿付けや国際為替計算の利便性が飛躍的に向上した。このドラスティックな通貨改革こそが、日本が近代国家として世界経済の表舞台へと足を踏み入れる強固な礎となったのである。