上海アリス幻樂団の音楽は、強烈な哀愁を帯びたメロディラインと疾走感あふれるベース、そして「ZUNペット」と呼ばれる独特のトランペットサウンドで知られる。聴いた瞬間にキャラクターの心情や背景にあるドラマが脳裏に浮かび上がるその手法は、ゲーム音楽の枠を超えた芸術性を持つ。
トビー・フォックス氏の楽曲制作にも、この音楽的遺伝子が色濃く息づいている。『MEGALOVANIA』をはじめとする数々の名曲群は、キャッチーでありながら切なく、激しいリズムの奥底に物語の核心を潜ませている。コード進行のドラマツルギー、ループを前提とした構成美、感情を高揚させる旋律の跳躍。両者が紡ぎ出すサウンドトラックは、言葉以上に雄弁にキャラクターの魂を語りかけてくる。