見上げる者を一瞬で引き込む曲面ガラスのファサード。二重構造のガラスに施された二色性のフィルムが、自然光や夜の街灯を複雑に屈折させ、まるで銀座の真ん中に現れた水面のような幻想的な視覚効果を生み出している。青木淳による外観デザインは、かつて東京湾の入江だった銀座の歴史的文脈に対する密やかなオマージュでもある。
一歩足を踏み入れれば、そこはピーター・マリノが手がけた躍動感あふれるインテリアが広がる。流線型の階段が各フロアを有機的につなぎ、巨匠たちの彫刻や絵画が随所に自然な形で配置されている。単に商品を陳列するのではなく、空間全体をひとつの巨大なアートピースとして成立させる試み。それこそが、この場所が放つ特別な磁力の源泉に他ならない。